紀伊半島の渓流釣り

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和歌山県 広川の小鮎(稚鮎)の餌釣り 仕掛け、針、ウキ、道糸、エサ

和歌山県の湯浅町と広川町の間を広川という川が流れています。

今回はこの広川での小鮎(稚鮎)の餌釣りを紹介したいと思います。
関西では琵琶湖では小鮎の餌釣りがさかんに行われているかと思います。

大阪人にはあまり馴染みの無い釣りですが、北山川などではシラスの餌などで行われているようです。
大滝ダムができる以前の吉野川川上村でも見たことがあります。

和歌山県の広川は流程もさほど長くない和歌山では中規模の河川です。

この川の河口ではシロウオ漁が有名です。シロウオは成魚で全長5cmくらいで、シラウオとは別の魚です。
毎年2月中旬~3月下旬ごろ、産卵のために遡上するシロウオを川の中に建てたやぐらの上から、
「四つ手網」という大きな網を川底に沈めて、シロウオをすくい取ります。

和歌山県広川シロウオ漁
和歌山県広川シロウオ漁

この時期この広川ではシロウオだけでなく、アユも多く遡上します。

内水面で釣りなどの漁ができる期間は和歌山県ではアユは5月1日から12月31日(体長制限無し)、アマゴは3月1日から9月30日(体長制限10㎝)と定められています。

漁協の漁業権が設定されている河川ではその県の定めた期間の範囲内で漁協が独自の期間を設定し、釣り人は遊漁料を支払って釣りをするわけですが、この広川には漁協が無く、従って遊漁料は必要なく、また、漁法も漁業権が設定されている河川では漁協がアユの餌釣りは禁止だとか、ルアー釣りは禁止だとか、細かく規制されていますが、この広川では漁協がないので県の条例で定められた期間なら漁が可能で、その方法も採捕効率の低い漁具・漁法では制約がありません。ただし、漁具又は漁法によっては知事の許可を受けなければならないとなっています。

和歌山県では次の漁具・漁法は、漁業権の有無にかかわらず禁止されているので、注意してください。

(1)水中鉄砲、(2)ヤス突漁法、(3)水中メガネを使用する引懸け漁法、(4)水中に電流を通じてする漁法、(5)水流をせき止めてする漁法(瀬干し)、(6)ひき網漁法

また、禁漁期間は守らないといけません。解禁の5月1日までにアユを釣っているとお巡りさんがパトカーで来て叱られるそうです。(笑)

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私は渓流釣りの経験はもう長いですが、アユの餌釣りは初めてのことです。
以前より一度琵琶湖の小鮎釣りをやってみたいと思っていましたが、琵琶湖まで遠いこともありなかなか実現していませんでした。

何年か前、この広川で地元の人数人が並んで釣っているのを見かけ、しばらく見ているとサビキ仕掛けのようなものを横に流しているようで、釣れてくる魚は小アユだと分りました。
それから、近くを通るたびに橋の上から川を覗いていましたが、良い型の追星鮮やかなアユがたくさんはんでいて、秋ともなれば国道42号線の橋の上流2、30メートルのところで追い星は明瞭ではないのですがどう見てもアユのような、30センチありそうなヤツが泳いでいます。
指をくわえて見てるしかないですが、いつか何とかしたいものです。

また近年、熊野川でも餌釣りが行われているらしく、12月でも良い型のアユが餌釣りで釣れているようです。
(こちらは小鮎の時期はNG)
熊野川では餌釣りが認められていますが、何年か前より餌釣りは解禁日を遅らせているようです。

熊野川の餌釣りのベストシーズンは秋のようで、去年7月の終わりに見に行きましたが、釣り人は殆ど居ませんでした。
その時年券(5000円、アマゴ共通、熊野川連合)を買っておいたのですが、結局去年は行かず終いでした。・・・・残念。

というわけで、広川では結構な量の鮎が遡上していますので、小鮎の餌釣りを初めてやってみました。

道具立ては非常にシンプルですが、仕掛けは普通の川での釣りや渓流釣りから見ると独特なもので、水深より長く取ったウキ下でオモリが底に着き、ウキが先行して流れてオモリを引き摺って行くようなかたちになります。

 

小鮎のエサ釣り仕掛け
小鮎のエサ釣り仕掛け

 

針はビーズのついた胴付きの2本針、3本針、あるいはサビキ仕掛けで針に餌は付けず、螺旋のオモリやカゴオモリに練り餌をセットします。

その練り餌がながれて撒き餌になり、寄ってきたアユが針に掛かります。

アユが掛かるとウキがペコペコとアタリも出ますが、掛かったアユが水中でキラキラ光るのですぐに分かります。

初めて体験すると、かなり夢中になると思います。
小さな子供でも簡単に釣れると思います。

初めての日は2、3時間で198尾釣れました。
二回目も100尾は十分超えました。
さすがアユは小さいながらもそれなりに引きます。

国道42号線にかかる橋の上流側、そこから見える堰堤までの間で休日ならだれか釣っているかも知れません。

全体的に釣り人は少ないです。あまり馴染みの無い釣りなので、広川でこんなに簡単に小鮎が釣れるとは知らないのだと思います。

 

では、具体的な道具と仕掛けです。
竿は軽めの一本竿。
長さは4.5メートルはあった方が良いと思います。
道糸は0.8〜1号ぐらい。

ウキゴムを通してウキをつけます。

ウキは大きめの玉ウキ。

オモリやカゴを付けてもしっかり浮く大きさ。

 

針は2号、3号ぐらい。

 

仕掛けの一番下に螺旋付きのオモリか小さなカゴを付ける。
市販の底ずる仕掛けという針とオモリがセットのもあります。

次のようなハリス付のオランダ針や袖針で2、3本のエダスの仕掛けを自作しても良いかと。
金色の袖針でビーズも無しで仕掛けを作りましたが、十分釣れました。

 

オモリはラセンと一体のもの、別々のもの、好みで選べば良いと思います。
オモリの号数は1号から2号ぐらいで流れの強さで調整すれば良いです。

 

セット仕掛け

 

練り餌は市販のものもあるが、自作も簡単です。
私も最初はこれを買いました。

 

自作の材料はシラスと煮干し、パン粉。
煮干しはフードプロセッサーで粉にします。
シラスに水分があるので水は混ぜ過ぎないように。

 

一度小鮎釣りで遊んでみてはいかがでしょう。
時期的には5月、6月ぐらいだと思います。
ただ、熊野川は10月頃が最盛期だということですので、広川でも可能性あるかもしれません。

また、ルアーもOKなので挑戦されてはいかがでしょうか。

 

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